アピール

私たちは安全保障関連法に断固抗議します

 

 私たち日本子どもの本研究会は設立以来50年近くにわたって、戦争と平和を描いたたくさんの子どもの本を子どもたちに手渡し、子どもたちとともに考え、その大切さを伝えてきました。本年8月には、日本子どもの本研究会全国大会において「平和へつなぐ子どもと本の出会い 戦後70年の節目の年、今いちど『子どもの本』と『平和』を見つめ直したい」をメインテーマにつどい、記念講演・分科会などのプログラムを通して多くの参加者とともに、かけがえのない平和を守ること、次世代へつないでいくことの意義を確認しあいました。

 

 しかし919日、多くの市民の反対の声を無視して安全保障関連法案は「採決」されました。安倍晋三首相は、「日本国民の命を守り、戦争を未然に防ぐために必要な法案だ」とし、「国民の理解を得るために丁寧に説明していきたい」と言っていましたが、国会の審議を見ていても法案の不十分さが明らかになるばかりで、けっして十分な説明がなされたわけではなく、数の論理に任せた横暴な抜き打ち強行採決でした。国のあり方を根底から覆すような重大な決定が、民主主義の理念をも無視する形でなされたこと、国民の6割以上が反対し、慎重な論議を望むなかで行われた強引な採決に対して、私たちは非常な怒りを感じ、同時に子どもたちの未来に対して大きな危機感を抱きます。

 

 私たちの父母や祖父母は、かつて日本が行った侵略戦争で数多くの若者を戦地で失いました。そして広島・長崎、また沖縄などで悲惨な体験をしたばかりか、近隣諸国にも大きな傷跡を残したことについて深く後悔し、その尊い犠牲のもと、憲法九条で戦争放棄と永久平和を誓い、憲法の理念によって平和で安全な国をつくりあげてきました。私たちは、それを私たちの子どもや孫たちに確実に手渡す義務があります。この70年の努力を、断じて無駄にしてはなりません。

 

 私たちは子どもたちとともに、本を通じて平和の大切さを学びあい、平和な社会の実現を目指してきました。その活動をこれからも地道に続けます。そのためにも平和憲法を守り、戦争国家への転換を力の限り阻止することを表明し、ここに今回の安倍政権の暴挙と安全保障関連法に断固抗議し、廃止を求めます。

 

2015109

日本子どもの本研究会 理事会